大判例

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名古屋地方裁判所 事件番号不詳

主文

被告人内田を懲役一年六月に、同伊藤を懲役一年に処する。

但し被告人伊藤に対し、本裁判確定の日より四年間右刑の執行を猶予する。

被告人伊藤より押収に係る証第十五号(塩酸モルヒネ注射液三五六管)は之を没収する。

訴訟費用(証人西田摠次郎に支給した分)は被告人内田の負担とする。

犯罪事実

被告人等は孰れも麻薬取扱者でないに拘らず

第一、被告人内田園彦は

(一) 昭和二十三年六月中頃被告人村井の肩書本籍地(当時の住居地)に於て同人より塩酸モルヒネ末約三瓦を譲り受けて所持し

(二) 同年同月下旬頃被告人都築方肩書住居に於て同人に対し右(一)の塩酸モルヒネ末約三瓦中二・五瓦を金二千円にて販売し

(三) その頃肩書自宅に於て(一)の塩酸モルヒネ末約〇・五瓦を一管一cc入りの塩酸モルヒネ注射液五十管に製剤し

(四) 同年同月下旬頃右村井方に於て同人に対し右塩酸モルヒネ注射液五十管中二十管を授与し

(五) 右同日頃名古屋市中村区太閣通り六丁目九十一番地被告人伊藤いち方に於て塩酸モルヒネ注射液二十五管を所持し

(六) 同年十月中旬右伊藤いち方に於て塩酸モルヒネ末五瓦を譲り受け、その頃同人方に於て塩酸モルヒネ末一瓦を所持し

(七) 同年同月中旬頃右都築方に於て同人に対し右(六)の塩酸モルヒネ五瓦を譲渡し

(八) 同年同月下旬頃前記自宅に於て塩酸モルヒネ末一瓦を一管一cc入りの塩酸モルヒネ注射液百管に製剤し

(九) 同年同月下旬頃右伊藤いち方に於て塩酸モルヒネ注射液百管を所持し

(一〇) 同年十一月中旬頃名古屋市中区南呉服町二丁目八番地被告人松岡邦彦方に於て同人より塩酸モルヒネ末五瓦を譲り受け

(一一) 同年同月中旬頃右自宅に於て、前記(一〇)の塩酸モルヒネ末五瓦を一管一cc入りの注射液五百管に製剤し

(一二) 同年同月中旬頃右被告人都築方に於て同人に対し前記(一一)の注射液五百管中百管を譲り渡し

(一三) 同年十二月中旬頃前記伊藤いち方に於て塩酸モルヒネ末一瓦所持し

(一四) 同年同月中旬頃前記自宅に於て塩酸モルヒネ末一瓦を一管一cc入りの注射液百管に製剤し

(一五) 同年同月中旬頃右伊藤いち方に於て前記(一四)の注射液を同人に交付するに際し之を所持し

(一六) 昭和二十四年一月下旬頃右都築方に於て同人に対し右(一一)の塩酸モルヒネ注射液中残余の百管を譲渡し

(一七) 同年二月中旬頃右伊藤いち方に於て塩酸モルヒネ末一瓦を所持し

(一八) 同年同月中旬頃前記自宅に於て塩酸モルヒネ末一瓦を一cc入りの注射液百管に製剤し

(一九) 同年同月中旬頃右伊藤いち方に於て同人に対し塩酸モルヒネ注射液百管を所持し

(二〇) 同年三月初旬頃右都築方に於て右(一一)の塩酸モルヒネ注射液中残余の三百管を譲渡し

(二一) 同年五月中旬頃伊藤いち方に於て塩酸モルヒネ末一瓦を所持し

(二二) 同年五月中旬頃自宅に於て塩酸モルヒネ末一瓦を一管一cc入りの注射液百管に製剤し

(二三) その頃右伊藤いち方迄同注射液百管を運搬し以て同人方に於て之を所持し

(二四) 同年六月中旬頃前記松岡邦彦方に於て同人より塩酸モルヒネ末五瓦を譲り受け

(二五) 同月中旬頃右自宅に於て右塩酸モルヒネ末を一管一cc入りの注射液五百管に製剤し

(二六) 同年七月初旬頃前記都築方に於て同人に対し右塩酸モルヒネ注射液の中二百管を譲渡し

(二七) 同年八月上旬頃右伊藤いち方に於て塩酸モルヒネ一瓦を所持し

(二八) その頃自宅に於て塩酸モルヒネ末一瓦を一管一cc入注射液百管に製剤し

(二九) その頃右注射液百管を右伊藤いち方まで運搬し以て同人方に於て之を所持し

(三〇) 同年同月下旬頃右都築方に於て同人に対し前記(二五)の塩酸モルヒネ注射液五百管中残りの百五十管を譲渡し

(三一) 同年同月下旬頃名古屋市西区南押切町四丁目四十五番地被告人山中精三郎方に於て同人より阿片散七四・七瓦を譲り受け

(三二) その頃右松岡邦彦方に於て同人に対し右阿片散七四・七瓦を譲渡し

(三三) 同年十月初頃右松岡方に於て同人より塩酸モルヒネ末五瓦を譲り受け

(三四) その頃右都築方に於て同人に対し右(三三)の塩酸モルヒネ末五瓦を譲渡し

(三五) 同年十一月初旬頃伊藤いち方に於て塩酸モルヒネ末五瓦を所持し

(三六) 同年同月初旬頃自宅に於て右塩酸モルヒネ五瓦を一管一cc入り注射液五百五十管に製剤し

(三七) 同年同月中旬頃右松岡方に於て塩酸モルヒネ末五瓦を所持し

(三八) その頃前記自宅に於て右(三七)の塩酸モルヒネ末五瓦を一管約一ccの注射液五百五十管に製剤し

(三九) 同年同月下旬頃前記都築方に於て同人に対し右(三八)の塩酸モルヒネ注射液五百五十管中二百五十管を譲り渡し

(四〇) 同年十二月下旬頃右伊藤いち方に於て同人に対し右(三八)の塩酸モルヒネ注射液五百五十管中残りの二百五十管を譲渡し

(四一) 同年十二月末頃右都築方に於て同人に対し右(三六)の塩酸モルヒネ注射液五百五十管中五十管を譲渡し

(四二) 昭和二十五年一月五日頃右松岡方に於て同人より塩酸ヂアセチルモルヒネ末二・五瓦を譲り受け

(四三) 同月上旬頃右(四二)の塩酸ヂアセチルモルヒネ末二・五瓦を一管一cc入りの注射液約三百五十管に製剤し

(四四) その頃右都築芳江方に於て同人に対し(四三)の塩酸ヂアセチルモルヒネ注射液百五十管を譲渡し

(四五) その頃右伊藤いち方に於て同人に対し右(四三)の塩酸ヂアセチルモルヒネ注射液二百五十管を譲渡し

第二、被告人伊藤いちは

(一) 昭和二十三年十月中旬頃その肩書自宅に於て被告人内田に対し塩酸モルヒネ末五瓦を譲り渡し、その頃同所に於て塩酸モルヒネ末一瓦を所持し

(二) 同年同月下旬頃前同所に於て塩酸モルヒネ注射液百管(一管は一cc入り)を所持し

(三) 同年十二月中旬頃前同所に於て塩酸モルヒネ末一瓦を所持し

(四) 同年同月中旬頃前同所に於て塩酸モルヒネ注射液百管を所持し

(五) 昭和二十四年二月中旬頃前同所に於て塩酸モルヒネ末一瓦を所持し

(六) 同月中旬頃前同所に於て塩酸モルヒネ注射液百管(一管一cc入)を所持し

(七) 同年五月中旬頃、前同所に於て塩酸モルヒネ末一瓦を所持し

(八) 同日頃前同所に於て塩酸モルヒネ注射液百管(一管は一cc入)を所持し

(九) 同年八月上旬頃前同所に於て塩酸モルヒネ末一瓦を所持し

(一〇) 同日頃前同所に於て塩酸モルヒネ注射液百管を所持し

(一一) 同年十一月初頃前同所に於て塩酸モルヒネ末五瓦を所持し

(一二) 同年十二月下旬頃前同所に於て塩酸モルヒネ注射液二百五十管(一管は一cc入)を所持し

(一三) 昭和二十五年一月上旬頃前同所に於て塩酸ヂアセチルモルヒネ二百五十管(一管は一cc入)を所持し

(一四) 同年一月二十六日前同所に於て塩酸モルヒネ注射液三百七十九管(一管は一cc入)を所持し

たものである。

証拠(省略)

適用法令

一、被告人内田に対し

(一) 第一、の(一)および(五)の事実につき刑法第六条第十条麻薬取締規則第四十二条第五十六条(懲役刑選択)

(二) 第一、の(二)(三)(四)の事実につき刑法第六条第十条麻薬取締規則第二十三条第五十六条(懲役刑選択)

(三) その余の事実につき麻薬取締法第三条第五十七条罰金等臨時措置法第二条(但し第一、の(六)乃至(一六)の事実につき刑法第六条第十条により右罰金等臨時措置法の規定を適用せず)(孰れも懲役刑選択)

(四) 外に刑法第四十五条前段第四十七条第十条刑事訴訟法第百八十一条第一項

二、被告人伊藤に対し

(一) 麻薬取締法第三条第五十七条罰金等臨時措置法第二条(但し判示第二、の(一)乃至(四)の事実につき刑法第六条第十条により右罰金等臨時措置法第二条を適用しない)(孰れも懲役刑選択)

(二) 外に刑法第四十五条前段第四十七条第十条第二十五条第十九条

(昭和二七年五月一日名古屋地方裁判所)

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